NTTアクセスサービスシステム研究所との共同実験協定

最先端の無線技術Cradio®に関する共同実験協定

NTTBPでは2019年より、NTTアクセスサービスシステム研究所と共同実験協定を締結しています。
NTTアクセスサービスシステム研究所は、NTTが有する14から成るNTT研究所のうち、特に光回線や5G、Wi-Fiなどの身近にある通信技術に関する研究開発を行っている研究所です。当社は、同研究所の技術の中でも特に自社事業との親和性の高い最先端の無線技術Cradio®について、さまざまな実証実験を通して、技術評価やビジネス活用への取り組みを進めています。

先進技術を実用フィールドへ

生まれたばかりの技術は粗削りなところも多いため、現実的な利用を想定したフィールドで実際に運用することで洗練され、一般的なサービスとして昇華されていきます。
NTTBPの有するスペシャリストが実証実験を通してテスト運用することは、まさにその工程そのものであり、先端的な研究開発に当社も貢献しています。
また、本取り組みの中で研究所の先端的な技術や人材との交流を通して、専門性を高め、新サービスの着想、トレンドのキャッチアップにつなげ競争力を高めています。

共同実験協定による実証の具体的な成功事例

国立競技場における大容量5GHz帯無線LANシステムの実現

2019年、当時新設された国立競技場において、5.2GHz 帯無線LANの屋外設置を利用した国内初となるスタジアムWi-Fiを実現しました。
それに併せて、高密度なアクセスポイントによる極めて厳しい電波環境の中で、Wi-Fiパラメータを最適化する技術を検証するとともに、それを利用したシステム展開も進めました。
この取り組みが大きく広く評価され、令和6年度文部科学大臣表彰、第67回前島密賞、第31回電波功績賞 総務大臣表彰を共同受賞しました。

オフィスにおける高効率Wi-Fi技術の実証

リモートワークで普及したWEB会議ツールは社会に不可欠なものとなり、オフィスでも当たり前のようにWEB会議が行われています。昔と現在とではオフィスへ出社する社員の数は同じでもWi-Fiへ求められる要求は飛躍的に高まりました。
この社会ニーズに応えるべく、当社はCradioによるオフィスWi-Fi品質向上を検討しています。数千人が勤務するNTT東日本本社ビル内Wi-Fiに対し、Cradioを用いた高度な各種パラメータ最適化を実施、電波干渉を避けた無線品質の調整を行いました。スループットの改善により多くの利用者が体感できるレベルでの品質向上が確認できました。

建設現場や工場におけるローカル5GとWi-Fiを組み合わせたエリア化実証

ローカル5GはWi-Fiに比べて高出力の電波を送出でき、1基地局で広範のエリアをカバーできるため、建設現場や工場などにおける通信手段として期待されています。しかし、実際の現場では建造物や重機などの電波を遮断するような構造物が多く存在しています。このような課題に対し、Cradioによる3Dモデルを用いたシミュレーションを行うことで、構造物を考慮しつつ、電波強度を推定することで最適な基地局位置を導きだすことができます。
建設現場での実証実験では、大規模掘削現場における通信環境の構築をローカル5GとWi-Fiを組みあわせて行い、今後の実用化に向けた知見を得ました。また、工場での実証実験では、映像用ドローンの飛行ルートのエリア化を想定したエリア設計を行い、実用上問題のない推定精度であることが確認されました。

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