1万名以上が来場する⼤規模イベントにて、公衆Wi-Fi環境を構築
「NTT R&D FORUM」は、⽇本電信電話株式会社様が年に1回開催しているR&Dイベントで、1万名以上が来場される⼤規模イベントです。(参考:2023年度来場数 約12,000名)NTTグループにおけるさまざまな技術の最新動向を発信する同イベントにおいて、NTTBPは、毎年、来場者および出展者が利⽤する公衆Wi-Fi環境の構築を担当しています。
イベントにおける来場者の満⾜度向上には⾼品質なフリーWi-Fi環境が不可⽋です。
2024年11⽉に開催された、NTT R&D FORUM 2024 - IOWN INTEGRALでは、より快適な通信環境を実現するため、Wi-Fiの最新規格であるWi-Fi 6Eを活⽤した構築を⾏いました。
展⽰スペース全4フロアに無線アクセスポイント(AP)を48台導⼊し、Wi-Fi6E対応モデルであるAruba製AP-655/AP-635を採⽤しました。
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「NTT R&D FORUM 2024 - IOWN INTEGRAL」開催報告
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Wi-Fi6E:無線技術ガイド | NTTBP

天井等に設置されたアクセスポイント
Wi-Fi6E/6GHz帯の特徴を⽣かす緻密な置局設計
Wi-Fi 6Eの特⻑の⼀つは6GHz帯対応です。6GHz帯に対応することで、Wi-Fi6Eでは通信帯域が⼤幅に拡張されました。
⼀⽅で、⾼い周波数帯であることから、従来の周波数帯(2.4GHz/5GHz)よりも綿密な配置設計が必要です。当社では、6GHz帯対応を⽤いた安定的な無線環境の実現に向けて以下の4つを⾏いました。
- 綿密な事前調査
- 無線環境を構築後に「つながらない」「通信速度が遅い」という事象が発⽣することを防ぐために、経験豊富な無線エンジニアが、事前にサイトサーベイ(調査)を実施しました。
- 最適な設置場所やパラメーター等の設計
- 事前調査の結果やお客様からのご要望を踏まえて、無線アクセスポイントの最適な設置場所の選定や電波出⼒、チャネル設定を⾏います。なお、今回は、⼲渉による通信の不安定性が予想された2.4GHz帯は使⽤せず、5GHz帯と6GHz帯のみを採⽤しました。
- 業務⽤NWとの接続
- インターネットへの接続は業務⽤NWに重畳することで屋内配線の構築コストを最⼩化しました。また、業務NWへの接続ポイントを14個所に分けることで負荷分散による⾼品質なWi-Fi環境を実現しました。
- 保守・運⽤
- イベント開催中は無線技術者による遠隔での死活や安定性の監視に加えて、万が⼀の際に駆け付けられる体制を構築しました。また、イベント終了後はイベント後の利⽤状況を踏まえて、無線アクセスポイントの稼働を最⼩化することで運⽤コストの最⼩化を実現しました。


混雑した時間帯でも900Mbpsと⾼速なスループットを実現
これらの取り組みにより、イベント当⽇は混雑している時間帯でも6GHz帯ではスループットが900Mbpsとなるなど、公衆Wi-Fiとしては⾮常に⾼品質な通信環境を提供することに成功しました。
表:現地でのスループット測定結果(測定ツール: Wi-Fiスポット品質測定)
周波数帯 | スループット(実測値) |
---|---|
5GHz | 200Mbps |
6GHz | 900Mbps |
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