近年、OpenRoamingを利用した新しいスタイルのWi-Fiスポットが着々と数を増やしているのを知っていますか?
あまり馴染みのない方、聞いたことはあるけれど難しそうだなという方も、まだきっと多いはず。そこで今回は、OpenRoamingについての簡単な解説をしていきたいと思います。
- OpenRoamingは公衆Wi-Fiで横断的に自動で繋がる仕組み
- OpenRoamingのWi-Fiスポットは安心して使える
- OpenRoamingのWi-Fiスポットを使う方法
- OpenRoamingにデメリットはある?
OpenRoamingは公衆Wi-Fiで横断的に自動でつながる仕組み
OpenRoamingをざっくり一言で表すと「さまざまな公衆Wi-Fiで横断的に使えて、自動でつながる仕組みのこと」だよ。
従来のWi-Fiスポットは、提供する事業者が変わるたび、異なる利用手続きが必要でした。一方、OpenRoamingは公衆Wi-Fiの提供者や通信会社をまたいだ基盤です。これによって、OpenRoamingの利用手続きをすれば、OpenRoamingに対応したすべてのWi-Fiスポットがつながるのです。
利用手続きを一度してしまえば、Wi-Fiスポットに近づけば自動でつながるようになる。利用手続きの画面表示などもなくスムーズに使えるよ。
また、これは日本国内だけに限りません。海外旅行に行ったとしても、OpenRoamingに対応したスポットであれば日本にいる時と同じようにつながります。訪日外国人の方々も同様で、自国でOpenRoamingの利用手続きが済んでいれば、日本でも同じようにつなぐことができるのです。
それは嬉しい! でもさすがに有料サービスだよね?
いやいや、もちろん無料で使えるよ。OpenRoamingはそもそも、相互互助的な考えから始まったものなんだ。
OpenRoamingの元となったのはeduroamというWi-Fiでした。これは「大学などの教育・学術機関で、他大学へと訪問した時も使える共通の公衆Wi-Fiがあったなら」と作られたWi-Fiです。
OpenRoamingはさらに拡大して、世の中のみんなで横断的に使えるようにしたものなのです。
OpenRoamingのWi-Fiスポットは安心して使える
でも待って。知らず知らずにWi-Fiに自動で繋がるって、セキュリティ的にどうなの?
安心して。OpenRoamingはWi-Fiの新しい技術をベースにしていて、より安全な仕組みになっているよ。
OpenRoamingはPasspointとIEEE802.1x認証という接続・認証のための規格を用いることで、従来のフリーWi-Fiで弱点と言われていた「無線区間の暗号化」が可能となりました。他にも、偽装SSIDへの対策や認証サーバへの攻撃にも対応でき、より安全に使えます。国際的なルールに則って提供されているから、国をまたいでも安心して利用できますよ。
深く考えなくても、安全に使えるってことがわかった!
いかに安全と言えど、背後からスマホ画面を直接見られたりするリスクはあるんだから、油断は禁物だよ!
OpenRoamingのWi-Fiスポットを使う方法
さっそく使いたい! 何を買ってくればいい?
落ち着いて! OpenRoamingを使うのに何か買う必要はないよ!
OpenRoamingを使い始める方法は複数あります。Wi-Fiスポットに行く前に準備しておくといいでしょう。
OpenRoamingに対応したアプリをインストールする
Japan Wi-Fi auto-connectやCisco OpenRoaming appといった、通信会社などが提供するアプリをインストールすることで使い始めることができます。
アプリの画面に従って設定していくだけなので簡単です。
IDプロバイダーの発行するプロファイルをインストールする
Webサイトなどで公開されているプロファイルをインストールすることで利用できます。スマートフォンアプリが使えないPCではこの方法を使うと良いでしょう。インストールにはユーザー登録が必要です。
スマートフォンに標準搭載された機能を使う
Google Pixel(Android11以上)やGalaxy(Android10以上)にはOpenRoamingのサインアップ機能が搭載されています。お持ちの方はご利用の端末を確認してみましょう。
準備をせずにOpenRoamingのWi-Fiにつなぐと?
これらの準備をしないまま、Wi-FiスポットでOpenRoamingのネットワークに接続しようとしても、基本的には利用することができません。
パスワードを入力するダイアログが表示されますが、OpenRoamingはそもそも固有のパスワードを入力する仕組みではありません。この場合、設置元のお店の人では解決できないので、注意しましょう。
また、一部ですが、プロファイルがダウンロードできるWi-Fiスポットもあります。この場合も、OpenRoamingのネットワークとは別のSSIDを持つWi-Fiへの接続が必要です。現地での作業が煩雑になるため、あらかじめ準備して行くことをおすすめします。
幅広く使えるJapan Wi-Fi auto-connectがおすすめ
OpenRoaming対応のフリーWi-Fiは増えてはいるものの、まだ日本では広く普及しているとは言えません。Japan Wi-Fi auto-connectなら、OpenRoaming対応Wi-Fiに加え、アプリが独自に対応しているたくさんのWi-Fiとも自動でつなげることができ大変便利です。アプリをインストールするだけで、他に手続きは必要ありません。
地図でWi-Fiスポットを探せる機能も便利で、使い始めも簡単なのでおすすめですよ。
OpenRoamingを利用するには | Japan Wi-Fi auto-connect
https://www.ntt-bp.net/jw-auto/ja/news/guide/guide28.html
アプリを入れておくだけでよかったんだ!
OpenRoamingにデメリットはある?
ちょっと話がうますぎるけど、何かデメリットあるんでしょ?
対応端末を持っていない人には使えないね。それに、「いつどの公衆Wi-Fiにつながったかをしっかり把握したい人」にも不向きかも。
OpenRoamingはすべての端末で利用できるわけではありません。特に古いAndroid端末を利用の場合などには注意が必要です。
それに、OpenRoamingは安全な仕組みではあるものの、自分の端末の接続先をしっかり把握して使いたい人にはやはり不安が残るかもしれません。
また、OpenRoamingがいかに便利だったとしても、つながった先のWi-Fiが不調であればやはり使いにくくなってしまいます。また、複数の事業者で連携している仕組みなので、つながらない場合に、アクセスポイントの故障や電波が悪い、といった単純な理由以外も考えられるため、復旧に時間を要することもあるかもしれません。
せっかくある便利な仕組みを使ってみよう
OpenRoamingのこと、わかりましたでしょうか?
せっかくある便利な仕組みです。上手につかって、快適なWi-Fiライフを楽しみたいですね!
関連リンク:OpenRoaming : サービス : NTTBP|NTTブロードバンドプラットフォーム
https://www.ntt-bp.net/product/service/openroaming/index.html
OpenRoamingを利用するには | Japan Wi-Fi auto-connect
https://www.ntt-bp.net/jw-auto/ja/index.html